コラーゲン生成を促す食事と栄養素|材料となるタンパク質・鉄・ビタミンCの役割

コラーゲン生成を促す食事と栄養素|材料となるタンパク質・鉄・ビタミンCの役割

鏡を見るたびに気になってしまう肌のたるみやシワ。「高級な美容液を使っているのに変化を感じない」「エステに通う時間がない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

実は、ハリのある肌を取り戻すために本当に大切なことは、外側からのケア以上に、体の内側からコラーゲンを生み出す力を整えることです。

私たちの肌の弾力を支えるコラーゲンは、日々の食事から摂取する特定の栄養素を材料として体内で作られています。

本記事では、コラーゲン生成の鍵を握る「タンパク質」「鉄」「ビタミンC」という3つの重要成分に焦点を当て、それらがどのように肌のハリに貢献するのか、そして具体的にどのような食事を心がければよいのかを詳しく解説します。

今日からの食卓を変えることで、5年後、10年後の肌に自信を持ちましょう。

目次

肌の弾力を支えるコラーゲンの正体と体内での働き

肌のハリや弾力を維持するためには、まずコラーゲンが体内でどのように存在し、どのような役割を果たしているのかを正しく理解する必要があります。

コラーゲンは単なる保湿成分ではなく、皮膚の構造そのものを支える柱のような存在です。ここでは、コラーゲンの基礎知識と、年齢とともに減少してしまう理由について紐解いていきます。

真皮層における繊維状タンパク質の役割

私たちの肌は、表面から表皮、真皮、皮下組織という層状の構造をしています。この中で、肌のハリや弾力の要となるのが「真皮」と呼ばれる部分です。

真皮の約70%を占めているのがコラーゲンであり、これは繊維状のタンパク質です。イメージとしては、ベッドのスプリング(バネ)を想像してください。

スプリングがしっかりとしていれば、マットレスは弾力を持ち、重さを支えることができます。肌におけるコラーゲンも同様で、網目状に張り巡らされることで肌を内側から押し上げ、重力に負けない強さを維持しています。

このコラーゲン繊維の間を埋めているのがヒアルロン酸などのゼリー状の物質であり、これらが水分を抱え込むことで瑞々しさが生まれます。

しかし、どんなに水分があっても、それを支える骨組みであるコラーゲンが弱くなってしまえば、肌は支えを失い、重力に従って垂れ下がってしまいます。

これが「たるみ」の根本的な原因の一つです。つまり、たるみを防ぐには、このスプリングを太く、丈夫に保つことが求められます。

加齢や生活環境による減少の要因

残念なことに、体内のコラーゲン量は年齢とともに減少していきます。一般的に20代をピークに徐々に減り始め、40代、50代になるとその減少スピードは加速します。

これには大きく分けて二つの理由があります。

一つは、新しいコラーゲンを作り出す力(生成力)の衰えです。真皮には「線維芽細胞」というコラーゲンを生み出す工場のような細胞が存在しますが、加齢とともにこの細胞の働きが鈍くなり、生産量が落ちてしまいます。

もう一つは、既存のコラーゲンの劣化です。紫外線やストレス、喫煙などの影響で体内に活性酸素が発生すると、コラーゲン繊維が切断されたり、変質したりして弾力を失います。

特に紫外線A波(UVA)は真皮の奥まで届き、コラーゲンを破壊する大きな要因となります。また、食生活の乱れにより材料が不足すれば、当然ながら新しいコラーゲンを作ることはできません。

私たちは、減少していくコラーゲンを食い止める防御策と、新しいコラーゲンを積極的に生み出す攻撃策の両方を講じる必要があります。

体内でコラーゲンが作られる仕組み

コラーゲンは、食事として摂取したコラーゲンそのものが、そのまま肌に届いて貼り付くわけではありません。

一度アミノ酸やペプチドという小さな単位に分解され、腸で吸収されます。その後、血液に乗って全身に運ばれ、線維芽細胞の中で再びコラーゲンとして再合成されます。

この「再合成」の過程で絶対に欠かせないのが、本記事のテーマであるタンパク質、鉄、ビタミンCです。これらが一つでも欠けると、丈夫なコラーゲンを作ることはできません。

  • 食事からタンパク質を摂取し、アミノ酸へ分解する
  • 鉄とビタミンCの助けを借りて、アミノ酸をつなぎ合わせる
  • 線維芽細胞が正しい構造のコラーゲン繊維を組み立てる
  • 完成したコラーゲンが真皮層で肌の弾力を支える

コラーゲン生成に不可欠な3大栄養素の相関関係

美しい肌を作るためには、単一の栄養素を大量に摂るだけでは不十分です。

家を建てるのに木材だけあっても釘や大工さんがいなければ完成しないように、コラーゲン生成にも材料と道具、そして職人のような役割を持つ栄養素が必要です。

ここでは、タンパク質、鉄、ビタミンCがどのように協力し合っているのか、その密接な関係性を解説します。

材料と接着剤と大工の関係性

コラーゲン生成における3つの栄養素の役割を分かりやすく例えると、建築現場のような関係になります。まず「タンパク質」は、家そのものを形作る木材やコンクリートといった「主要な材料」です。

コラーゲン自体がタンパク質の一種であるため、これがないと何も始まりません。どれだけ優秀な大工がいても、材料がなければ家は建たないのと同じです。

次に「鉄」と「ビタミンC」は材料を加工し、強固に繋ぎ合わせるための「工具」や「接着剤」、あるいは現場を指揮する「職人」の役割を果たします。

具体的には、タンパク質が分解されてできたアミノ酸を体内で再びコラーゲンという特定の形(三重らせん構造)に組み上げる際に、鉄とビタミンCが酵素の働きを助ける補酵素として機能します。

もし鉄やビタミンCが不足すると、構造が不安定で壊れやすい、質の悪いコラーゲンしか作られません。これではせっかくタンパク質を摂取しても、肌のハリには繋がらないのです。

現代女性が陥りやすい栄養不足の現状

多くの女性はカロリーを気にするあまり、これらの重要な栄養素が不足しがちです。

野菜中心のサラダだけのランチや、朝食をスムージーだけで済ませるといった食生活は、一見ヘルシーに見えますが、コラーゲン生成の観点からは非常に厳しい状態と言えます。

特にタンパク質不足は深刻で、筋肉量の低下だけでなく、肌のたるみを加速させる大きな要因となります。

また、月経のある女性は常に鉄分が失われるリスクにさらされており、潜在的な鉄欠乏(隠れ貧血)の状態にある人が非常に多いのが現状です。

さらにビタミンCは水溶性で体内に留めておくことができず、ストレスや喫煙でも大量に消費されるため、毎日意識的に摂取し続けなければすぐに枯渇してしまいます。

この「3大栄養素の慢性的な不足」こそが、年齢以上に肌の老化を感じさせる隠れた原因となっているのです。

相互作用を高める食事の基本姿勢

コラーゲン生成を最大化するためには、これら3つの栄養素を「同時に」摂取することが大切です。

朝はパンだけ、昼はパスタだけ、夜にまとめてお肉を食べるというスタイルでは、血中の栄養濃度が安定せず、効率的な合成が行われません。

毎食、手のひらサイズのタンパク質源に加え、ビタミンCを含む野菜や果物を添えることを意識しましょう。

タンパク質:コラーゲンの絶対的な原料となるアミノ酸源

肌の土台を作るメインの材料であるタンパク質。私たちの体は水分を除くと、その大部分がタンパク質で構成されています。

ここでは、どのようなタンパク質を選び、どのように摂取すれば効率よくコラーゲンの材料となるのかを詳しく掘り下げます。

動物性タンパク質と植物性タンパク質の違い

タンパク質には、肉や魚、卵、乳製品に含まれる「動物性タンパク質」と、大豆や穀物に含まれる「植物性タンパク質」の2種類があります。コラーゲン生成の観点から見ると、両方をバランスよく摂取することが重要です。

動物性タンパク質は、体内で作ることのできない必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、吸収率も高いのが特徴です。

特に、コラーゲンの主要な構成成分であるグリシンやプロリンといったアミノ酸を効率よく供給するには、肉や魚が優れています。

一方、植物性タンパク質は脂肪分が少なく、抗酸化作用のあるポリフェノールや食物繊維を同時に摂取できるメリットがあります。大豆イソフラボンなどは女性ホルモンの働きをサポートし、間接的に肌の調子を整える助けとなります。

片方に偏るのではなく、朝は卵と納豆、昼は魚、夜は肉と豆腐といったように、様々な食材からタンパク質を取り入れることで、アミノ酸のバランス(アミノ酸スコア)が整い、質の良いコラーゲン合成へと繋がります。

コラーゲン合成に特化したアミノ酸の種類

コラーゲンは独自のアミノ酸配列を持っており、その構造の約3分の1を「グリシン」というアミノ酸が占めています。それに次いで「プロリン」「アラニン」、そしてコラーゲン特有の「ヒドロキシプロリン」などが多く含まれます。

これらを豊富に含む食材を意識することで、材料不足を解消できます。

例えば、鶏の皮や手羽先、牛すじ、魚の皮などには、コラーゲンそのものが豊富に含まれています。

「食べたコラーゲンは全てアミノ酸に分解されるから意味がない」という説もかつてはありましたが、近年の研究では、分解されたコラーゲンペプチドの一部がシグナルとなり、線維芽細胞を活性化させてコラーゲン生成を促す可能性が示唆されています。

つまり、良質なタンパク質全般を摂りつつ、時折コラーゲン豊富な食材を取り入れることは、肌にとってプラスに働きます。

おすすめのタンパク質食材リスト

日々の食事に取り入れやすく、かつコラーゲン生成に有利なアミノ酸を含む食材を整理しました。これらをローテーションで食卓に並べることで、飽きずにタンパク質摂取を継続できます。

高タンパク質食材と特徴

食材カテゴリー具体的な食材コラーゲン生成におけるメリット
肉類鶏手羽元・鶏胸肉・牛赤身肉・豚ヒレ肉鶏手羽にはコラーゲンそのものが豊富。赤身肉はタンパク質だけでなく、合成に必要な鉄分や亜鉛も同時に摂取できる優秀な食材。
魚介類鮭・カツオ・ウナギ・エビ鮭のアスタキサンチンは抗酸化作用が高く、コラーゲンの劣化を防ぎぐ。皮ごと食べることで魚由来のコラーゲンも摂取可能。
大豆製品納豆・木綿豆腐・高野豆腐植物性タンパク質の代表格。低脂質でありながら、鉄分やカルシウムも含まれう。毎日食べても胃腸への負担が少ないのが魅力。

鉄:コラーゲンを強く結びつける溶接工の役割

貧血対策として語られることの多い鉄分ですが、美容面、特にシワやたるみ対策においても極めて重要な位置を占めています。鉄不足は肌の「しぼみ」に直結します。

ここでは、鉄がどのようにコラーゲンに関与し、どうすれば効率よく吸収できるのかを解説します。

ヘム鉄と非ヘム鉄の吸収率の差

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、それぞれの性質を知っておくことが効率的な摂取への近道です。

ヘム鉄は、肉や魚などの動物性食品に含まれ、タンパク質と結合しているため吸収率が高いのが特徴です。その吸収率は約10〜20%と言われています。

対して非ヘム鉄は野菜や海藻、穀物などの植物性食品に含まれますが、吸収率は2〜5%程度と低めです。

日本人の食生活では非ヘム鉄からの摂取が多くなりがちですが、コラーゲン生成を急ぐのであれば、吸収率の高いヘム鉄を意識的に摂ることが推奨されます。特に赤身の肉や魚の血合い部分は良質なヘム鉄の宝庫です。

もちろん、非ヘム鉄が無駄というわけではありません。非ヘム鉄も食べ合わせを工夫することで、吸収率を大幅に高めることが可能です。

鉄不足が招くシワ・たるみのリスク

体内の鉄分が不足すると酸素を運ぶヘモグロビンが減少し、細胞一つひとつが酸欠状態になります。肌の細胞も例外ではなく、酸素不足になるとターンオーバーが乱れ、くすみや乾燥の原因となります。

しかし、それ以上に深刻なのがコラーゲン合成能力の低下です。

前述の通り、鉄はコラーゲンの線維を束ね、強固な構造にするための酵素の働きを助けます。鉄が足りない環境で作られたコラーゲンは構造が緩く、熱や酵素によって分解されやすくなってしまいます。

つまり、鉄不足のままでは、どれだけタンパク質を摂っても「質の弱いコラーゲン」しか作れず、結果として肌の弾力を維持できずにシワやたるみが進行してしまうのです。

疲れやすい、立ちくらみがするといった症状がある方は、肌のためにも早急な鉄分補給が必要です。

効率的な鉄分摂取のための食材選び

鉄分を効率よくチャージするために、普段の買い物で選ぶべき食材をまとめました。特に月経期間中などは、意識してこれらの食材をメニューに加えてください。

鉄分の種類と代表的な食材

鉄分の種類主な食材摂取のポイント
ヘム鉄(吸収率高)レバー(豚・鶏)・牛モモ肉・カツオ・マグロ・アサリ吸収率が高いため、少量でも効率よく補給できる。レバーはビタミンAも豊富だが、苦手な方は赤身肉やカツオを積極的に選ぶ。
非ヘム鉄(吸収率低)小松菜・ほうれん草・ひじき・切り干し大根・大豆単体では吸収されにくいため、ビタミンCやタンパク質と一緒に摂ることで吸収率をアップさせることが重要。
鉄鍋・鉄玉子調理器具からの溶出鉄食材ではないが、鉄鍋で味噌汁を作ったり、お湯を沸かす際に鉄玉子を入れることで微量の鉄分が溶け出し、手軽に補給できる。

ビタミンC:合成酵素を活性化し劣化を防ぐ守護神

美肌ビタミンとして名高いビタミンCですが、その役割はシミ予防だけではありません。コラーゲン生成においては、現場監督であり、かつ完成したコラーゲンを守るガードマンでもあります。

ここでは、ビタミンCの多機能な働きと、損なわれやすい性質をカバーする摂取法について説明します。

ヒドロキシ化反応における必須の補酵素

少し専門的な話になりますが、体内でアミノ酸がコラーゲンの「三重らせん構造」を形成する際、「ヒドロキシ化」という化学反応が起こります。この反応を成功させるために絶対に必要なのがビタミンCです。

もしビタミンCが欠乏すると、このヒドロキシ化が正常に行われず、コラーゲンは正常な構造を保てなくなります。

極端な例ですが、ビタミンC欠乏症である壊血病では血管や皮膚のコラーゲンが作れなくなり、出血しやすくなります。これと同じことが、軽度ではありますが肌の内部で起こり、ハリの低下を招くのです。

ビタミンCは体内に蓄積しておくことができないため、一度に大量摂取しても余剰分は尿として排出されてしまいます。

そのため「朝・昼・晩」とこまめに分けて摂取し、常に血中のビタミンC濃度を満たしておくことが、絶え間ないコラーゲン生成をサポートする鍵となります。

酸化ストレスからコラーゲンを守る抗酸化作用

ビタミンCのもう一つの重要な役割は「抗酸化作用」です。

私たちは呼吸をするだけで活性酸素を生み出し、また紫外線やストレスによっても体内に活性酸素が発生します。この活性酸素は、せっかく作ったコラーゲンを攻撃し、硬くしたり切断したりしてしまいます。

ビタミンCは自らが身代わりとなって酸化されることで、コラーゲンなどの細胞を活性酸素の攻撃から守ります。

つまり、ビタミンCを十分に摂ることは、新しいコラーゲンを作る「攻め」のアプローチと、今あるコラーゲンを守る「守り」のアプローチの両方を同時に行うことになるのです。

特に紫外線を浴びた日や、ストレスを感じた日は通常よりも多くのビタミンCが消費されるため、意識的に摂取量を増やすことが大切です。

熱に弱いビタミンCを逃さない調理法

ビタミンCは水溶性で熱に弱いという性質を持っています。長時間茹でたり煮込んだりすると水に溶け出したり壊れたりして、摂取できる量が大幅に減ってしまいます。

効率よく摂るための工夫を知っておきましょう。

ビタミンCを豊富に含む食材と食べ方

食材ビタミンC含有量の特徴おすすめの食べ方・調理法
赤パプリカ・黄パプリカ野菜の中でもトップクラスの含有量。ピーマンよりも甘みがあり、生でも食べやすいのが特徴。加熱せずサラダやピクルスとして食べるのがベスト。油と一緒に摂ると吸収率が上がるため、ドレッシングを。
ブロッコリー・芽キャベツ茎の部分にも豊富に含まれている。茹でると流出してしまうため注意が必要。電子レンジでの蒸し調理や、短時間の炒め物がおすすめ。スープにすれば溶け出したビタミンCも逃さず摂取できる。
キウイフルーツ・イチゴ・柑橘類果物は調理の手間がなく、そのまま食べられるためビタミンCの損失がほとんどない。食後のデザートや間食として。特にゴールドキウイは含有量が高く、1個で1日に必要な量の多くをカバーできる。

毎日の献立に取り入れる最強の組み合わせメニュー

ここまで、タンパク質、鉄、ビタミンCの個々の重要性をお伝えしてきました。ここからは、これらを実際の食事の中でどう組み合わせれば相乗効果が得られるのか、具体的なメニューや食べ合わせのアイデアを提案します。

難しく考える必要はありません。「お肉や魚(タンパク質・鉄)に、野菜や果物(ビタミンC)を添える」というシンプルなルールが基本です。

タンパク質×鉄×ビタミンCの相乗効果

最も効果的なのは、一皿の中で3つの栄養素が完結するメニュー、あるいは定食スタイルで揃えることです。

例えば、鉄分豊富な赤身肉のステーキに、ビタミンCたっぷりのブロッコリーやパプリカの付け合わせを添える。これだけで鉄の吸収率が高まり、タンパク質の再合成もスムーズになります。

また、動物性タンパク質に含まれる「動物性タンパク質因子」は、植物性の非ヘム鉄の吸収を助ける働きもあります。

したがって、ほうれん草(非ヘム鉄)のソテーにベーコン(動物性タンパク質)を加えるといった組み合わせも理にかなっています。

さらに、食後のデザートにフルーツを食べる習慣をつければ、食事で摂った鉄分の吸収を食後のビタミンCが強力にバックアップしてくれます。

忙しい人でも実践できるコンビニ・外食活用法

自炊が難しい日でも、コンビニや外食の選び方一つでコラーゲン生成メニューは実現可能です。

例えばコンビニなら、「サラダチキン(タンパク質)」に「ひじきの煮物(鉄)」と「カットフルーツ(ビタミンC)」を組み合わせる。

おにぎりを選ぶなら、鮭(タンパク質・アスタキサンチン)を選び、野菜ジュース(ビタミンC)をプラスするといった具合です。

定食屋では、丼ものや麺類などの単品メニューよりも、小鉢がついた定食を選びましょう。

特にレバニラ炒め定食は、レバー(鉄・タンパク質)とニラ(ビタミンC・アリシン)の組み合わせで、スタミナだけでなく美肌効果も抜群です。

焼き魚定食に大根おろしとレモンがついているのも、消化を助けるだけでなく理にかなった組み合わせと言えます。

おすすめの具体的な献立例

朝・昼・晩、それぞれのシーンで取り入れやすいメニュー構成を表にまとめました。これを参考に、ご自身のライフスタイルに合わせてアレンジしてみてください。

コラーゲン生成ブースト献立例

時間帯メニュー例栄養素の組み合わせポイント
朝食目玉焼き・ライ麦パン・ほうれん草とキウイのスムージー卵で良質なタンパク質を確保。スムージーにすることで朝からたっぷりのビタミンCと非ヘム鉄を摂取し、吸収率を高める。
昼食豚肉の生姜焼き定食(キャベツ大盛り・味噌汁付き)豚肉のタンパク質とビタミンB群に加え、キャベツのビタミンCが鉄分の吸収をサポート。味噌汁には豆腐やワカメを入れるとさらに良し。
夕食カツオのたたき・彩り野菜(パプリカ・ブロッコリー)のマリネ・あさりのお味噌汁カツオは鉄分豊富な高タンパク食材。マリネの酢と野菜のビタミンCが鉄の吸収を最大化。あさりの鉄分もプラスして修復モードへ。

生成を妨げる生活習慣と糖化のリスク

いくら良い材料を摂取しても、それを破壊する要因があっては努力が水の泡です。

コラーゲンケアにおいて「何を食べるか」と同じくらい大切なのが「何を避けるか」です。特に近年注目されているのが、コラーゲンを劣化させる「糖化」という現象です。

余分な糖質とタンパク質の結びつき

「糖化」とは、食事で摂りすぎた余分な糖質が体内のタンパク質と結びつき、AGEs(終末糖化産物)という老化物質を作り出す反応のことです。肌のコラーゲンはタンパク質ですので、糖化の影響をダイレクトに受けます。

糖化してしまったコラーゲンは本来の透明感や弾力を失い、褐色化して硬くなってしまいます。これが、肌の黄ぐすみや深いシワの原因となります。

ホットケーキを焼くとこんがりと茶色くなり、表面が硬くなるのをイメージしてください。あれと同じ反応が肌の内部で起こっているのです。

糖化を防ぐためには、急激な血糖値の上昇を避けることが重要です。

甘いお菓子や清涼飲料水の摂りすぎに注意するのはもちろん、食事の際は野菜から先に食べる「ベジファースト」を心がけたり、低GI食品を選んだりする工夫が求められます。

紫外線や睡眠不足によるダメージ

紫外線対策は美白のためだけではありません。紫外線、特にUVAは真皮層にあるコラーゲン繊維をバサバサに切断し、線維芽細胞そのものにもダメージを与えます。これを「光老化」と呼びます。

日焼け止めは一年中欠かさず塗ることが、コラーゲンを守る基本です。

また、睡眠中は成長ホルモンが分泌され、日中に受けたダメージを修復し、コラーゲンの合成が最も活発に行われる時間帯です。

睡眠不足が続くと、この修復タイムが確保できず、古いコラーゲンがそのまま残ってしまいます。質の良い睡眠をとることは、最高の美容液と言えるでしょう。

  • 甘いものや炭水化物の摂りすぎによる「糖化」を避ける
  • ベジファーストで血糖値の急上昇を抑える
  • 年間を通した紫外線対策で「光老化」を防ぐ
  • 成長ホルモンを分泌させるために質の高い睡眠を確保する
  • タバコはビタミンCを大量に消費し血管を収縮させるため控える

よくある質問

コラーゲンドリンクやサプリメントは本当に意味がありますか?

以前は「摂取しても全てアミノ酸に分解されるため意味がない」と言われていましたが、近年の研究ではコラーゲンペプチドという状態で吸収されることで、体内でコラーゲン合成のシグナルを送る役割があることが分かってきました。ですので、全く意味がないわけではありません。

ただし、サプリメントはあくまで補助です。まずは食事からタンパク質・鉄・ビタミンCをしっかり摂り、その上でプラスアルファとして活用するのが良いでしょう。

食事のタイミングはいつが一番良いのでしょうか?

コラーゲンの材料となるタンパク質は、一度に吸収できる量に限りがあり、体内に溜めておくことができません。そのため、朝・昼・晩の3食に分けて均等に摂ることが重要です。

特に朝食でタンパク質をしっかり摂ると、日中の代謝が上がりやすくなります。また、ビタミンCは数時間で排出されてしまうため、こちらもこまめに摂ることをお勧めします。

就寝中は修復が行われるため、夕食でしっかり材料を補給しておくことも大切です。

コーヒーや紅茶は鉄分の吸収を妨げると聞きましたが本当ですか?

はい、コーヒーや紅茶、緑茶に含まれる「タンニン」という成分は、鉄と結びついて吸収を阻害する性質があります。特に吸収率の低い非ヘム鉄(野菜などの鉄分)はその影響を受けやすいです。

食事中や食後すぐは、タンニンの少ない麦茶やほうじ茶、あるいは水を選び、コーヒーなどは食後30分〜1時間ほど空けてから楽しむのが良いでしょう。

鉄分補給のためにレバーが良いのは分かりますが苦手です。どうすれば良いですか?

レバーが苦手な場合は無理に食べる必要はありません。赤身の牛肉や豚肉、カツオやマグロなどの魚類にも豊富なヘム鉄が含まれています。また、あさりなどの貝類も優秀な鉄分源です。

これらを日々の食事に取り入れつつ、小松菜や卵、大豆製品などの非ヘム鉄をビタミンCと一緒に摂ることで、十分に鉄分を補うことは可能です。

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この記事を書いた人

Dr.芝容平のアバター Dr.芝容平 Pono clinic院長

Pono clinic 院長 / 日本美容外科学会認定専門医 芝 容平(しば ようへい)

防衛医科大学校卒業後、皮膚科医として研鑽を積み、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医を取得(〜2022年)。その後、大手美容外科にて院長や技術指導医を歴任し、多数の医師の指導にあたる。 「自分の家族や友人に勧められる、誠実で質の高い美容医療」を信条とし、2023年にPono clinicを開業。特にライフワークとする「切らないクマ治療(裏ハムラ・裏ミッドフェイスリフト)」や中顔面の若返り手術において、医学的根拠に基づいた高い技術力に定評がある。

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